レセコンとは?種類や機能・電子カルテと連携するメリット、選定ポイントを解説 / エムスリーデジカル株式会社

レセコンとは?種類や機能・電子カルテと連携するメリット、選定ポイントを解説

2023年11月28日

レセコンとは?種類や機能・電子カルテと連携するメリット、選定ポイントを解説

レセコンとは、レセプトと呼ばれる診療報酬明細書を作成するシステムのことです。レセコン単体でも使えますが、電子カルテとの連携によって、医療事務の業務負担をさらに軽減できます。

とはいえ、レセコンがそもそもどのようなものなのか疑問に思う方がいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、レセコンとはどういったものなのか、種類や機能、電子カルテと連携するメリット・デメリット、選ぶときに押さえておきたいポイントを解説します。

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目次

レセコン(レセプトコンピューター)とは

レセコンとは、レセプト(診療報酬明細書)を自動で作成するシステムコンピューターもしくは専用のソフトウェアのことです。正しくはレセプトコンピューターといい、略してレセコンと言います。

医療機関では、月に1回、健康保険組合に医療費を請求するためにレセプトを発行しなければなりません。患者の氏名などの個人情報や、医師が診察の際に行った診療内容などをレセコンに入力すれば、保険点数を自動で計算し、レセプトを作成できます。

レセコンを使用するのは、主に受付や会計窓口を担当する医療事務スタッフであるケースが一般的です。

厚生労働省によると、令和5年3月時点での病院・診療所・調剤薬局でのレセコンの普及率は96.2%、中でも400床以上の大規模病院での普及率は99.3%、調剤薬局では99.1%と、ほぼ全ての機関で導入されています。

出典: レセプト請求形態別の請求状況(令和5年度)

レセコンの種類

レセコンには「ORCA」と「ORCA以外のメーカー」の2種類があります。

「ORCA」は、日本医師会が開発した標準レセプトソフトです。全国の医師をはじめ、医療機関の誰もが無料で使ったり改良したりできるよう、プログラムが公開されています。ORCAのベンダーは複数存在し、それぞれサポート体制が異なります。

一方、ORCA以外のメーカーは数十社あり、自社がベンダーであることが大半です。機能や特徴、サポート内容はベンダーによって異なります。

レセコンの基本的な機能

メーカーや種類によって多少異なりますが、レセコンの基本的な機能は、主に以下の通りです。

  • 診療内容の入力・保険点数の自動計算

  • 入力データの確認

  • レセプトの作成・請求

  • 受付・会計業務

  • 処方箋の発行

それぞれ解説します。

診療内容の入力・保険点数の自動計算

医師が診察で行った診療内容をレセコンに入力すると、保険点数の自動計算が行われます。

診療内容の入力や保険点数の計算は、外来患者の場合は来院するたび、入院患者は月に数回入力する必要があります。

レセコンが普及する以前は、手作業で診療内容に応じた品番やコードを探し、記載しなければなりませんでした。レセコンを使うと手書きの手間が省かれ、医療事務の業務効率が向上します。

入力データの確認

レセコンには、入力しているデータに間違いがないか確認する機能があります。例えば、病名に適した薬剤が処方されているかなど、整合性をチェックします。

入力データが間違っていると、医療機関は保険者から正しい医療費を受け取れません。そのため、入力データのチェックは、レセプト業務の中でも重要です。

保険点数の算定項目や回数、保険・公費といった入力漏れを自動で点検してくれます。

レセプトの作成・請求

医師の診療内容をレセコンに入力すると、自動的に保険点数を計算し、レセプトを作成します。また、レセプトの作成だけでなく請求業務も管理できます。

レセプトは、患者1名につき毎月1件作成し、まとめて請求しなければなりません。とはいえ、患者氏名をはじめとした個人情報・傷病名・治療内容・処置内容・処方薬などに間違いがないか、人の目だけで確認するには膨大な時間を要します。

レセコンを使うと、レセプト作成・請求業務がスムーズに行えます。

受付・会計業務

レセコンは、医療機関を受診した患者の受付や会計業務も管理可能です。

初診の場合、患者氏名、住所などの個人情報や保険番号などを入力し、カルテや診察券を作成します。再診の患者に対しても、受付業務の一部をレセコンで管理できます。

また、会計もスムーズに行えるため、患者さんの待ち時間短縮につながるでしょう。

処方箋の発行

レセコンからは、処方箋の発行もできます。医師の診察が終わり、会計の際、レセコンから発行された診療明細書や処方箋を受け取れます。

レセコンは電子カルテと連携が可能

レセコンは単体でも使用できますが、電子カルテとの連携も可能です。

電子カルテとは、医師が診療経過を記載していた診療録を電子データ化して一元管理できるシステムのことで、レセコン連動型とレセコン一体型の2種類があります。

それぞれの特徴やメリットは以下の通りです。

電子カルテ・レセコン連動型

電子カルテとレセコンがそれぞれ別々になっているシステムです。すでにどちらか一方を導入していれば、新たにもう一方を追加して連携すればよいため、導入費用が抑えられるメリットがあります。

また、将来的に電子カルテ、レセコンのどちらか一方を乗り換えたい場合も、既存のものを使い続けられます。

電子カルテ・レセコン一体型

電子カルテとレセコンが一体になっているシステムのことです。使用する際に2つのソフトを立ち上げる必要がなく、電子カルテのみを立ち上げればよいので、操作が簡易化されるメリットがあります。

ただし、トラブル発生時などは、電子カルテとレセコンいずれも使用できなくなる可能性があります。とはいえ、問い合わせが一度で済む点はメリットだといえるでしょう。

電子カルテとレセコンを連携する4つのメリット

電子カルテとレセコンの連携によって得られるメリットは、主に以下の4つです。

  • 情報を一元管理できる

  • レセプト作成の効率化が図れる

  • 業務負担が軽減できる

  • 入力ミスの防止につながる

それぞれ解説します。

情報を一元管理できる

電子カルテとレセコンを連携すると、受付から診療・会計まで一元管理できます。システムが分かれていると、仮に入力ミスがあった場合、どちらが正しいのか分からなくなるリスクがあります。2つのシステムを連携すれば1つのデータ修正で済むため、業務効率化につながるでしょう。

レセプト作成の効率化が図れる

連携によって、電子カルテに入力した情報が1度で反映されます。医師が診療中に行った処置や処方内容など、さまざまな情報を入力する手間が省けるため、レセプト作成の効率化につながります。

業務負担が軽減できる

新患の登録や、診療内容の確認、会計作業など、一つひとつの作業の手間が省け、日々の業務負担が軽減できます。受付や会計もスムーズになるため、患者を待たせる時間短縮にもつながるでしょう。

入力ミスの防止につながる

システムが一体化することで、入力ミスの防止につながります。記入漏れを自動で点検する機能をもつものもあり、正確な診療報酬が計算できるでしょう。

電子カルテとレセコンを連携するデメリット

電子カルテとレセコンの連携には、メリットだけでなくデメリットもあります。

連携によって一体化すると、障害が発生した場合、どちらも動作しなくなってしまう可能性があります。電子カルテ、レセコンいずれも使用できないと、診療に支障をきたすリスクが考えられるでしょう。

デメリットを最小限にするためには、別のデバイスから確認できるようこまめにバックアップを取り、一時的に使用できる仕組みを構築しておきましょう。

レセコンを選ぶときに押さえておきたい6つのポイント

レセプト業務は、医療機関で診療報酬を得るために重要な業務の1つです。レセプト業務を担うレセコン選定の際、押さえておきたいポイントは以下の6つです。

  1. 機能性は自院に適しているか

  2. 操作性は良いか

  3. 導入コストが負担にならないか

  4. 電子カルテとの連携は可能か

  5. サポート体制は万全か

  6. セキュリティ面の不安はないか

それぞれ解説します。

1. 機能は自院に適しているか

レセコンを選ぶ際、自院の課題解決につながる機能を有しているものを選ぶ必要があります。

眼科や歯科、調剤薬局向けなど、システムによって特化している機能は異なります。レセコンを導入する際は、自院の特徴や専門性に適したものを選ぶと良いでしょう。

2. 操作性は良いか

レセコンを選ぶ際、操作性の良いものを選ぶと業務効率向上につながります。

直感的に操作しやすいか、カルテ入力、画面遷移はスムーズに行えるかなど、主に操作する機会の多いレセコン担当者の意見も取り入れつつ選ぶようにしましょう。

3. 導入コストが負担にならないか

レセコンを選ぶ際、機能が便利だったり操作性が良かったりしても、コストが高すぎては負担になってしまいます。

レセコン導入にかかる初期費用やランニングコストが負担にならないかどうか、複数のメーカーを比較し、よく検討することが大切です。

4. 電子カルテとの連携は可能か

レセプトを作成するだけでなく、電子カルテと連携できるかどうかも押さえておきたいポイントの1つです。

電子カルテとの連携で、業務効率化やミス防止などのメリットがあります。全国的に電子カルテ情報の共有などが推進されていることもあり、将来的な電子カルテの導入も含め、連携できるレセコン選びも検討する必要があると考えられるでしょう。

5. サポート体制は万全か

レセコンの操作に困ったときや、急なトラブルが発生した際、すぐに対応してもらえるかどうか、事前にサポート体制を確認しておきましょう。サポート体制は電話や対面だけでなく、パソコンを使った遠隔サポートがあると便利です。

6. セキュリティ面の不安はないか

昨今のサイバー攻撃の動向を受け、医療機関においてもサイバーセキュリティが義務化されています。レセコンには個人情報を入力するため、セキュリティ面で不安がないものを選ぶことが重要です。

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電子カルテレセコン一体型、ORCA連動型に対応しており、レセコン単体、電子カルテ単体でのご提供も可能です。レセコン単体では初期費用無料、月額14,800円(税抜)からでコストを抑えて利用開始できます。オプションで既存のレセコンからのデータ移行も可能です。無料体験も可能なので、お気軽にお問い合わせください。

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まとめ

レセコンとは、レセプトを自動で作成するシステムです。電子カルテとの連携も可能で、医療機関を受診した患者の受付から診療、会計までの業務を一元化できるため、医療事務の業務負担を軽減できます。

メーカーによって機能や特徴は異なるため、自院に適した機能を有しているか、費用やサポート体制、セキュリティ面もチェックすることが大切です。

弊社では、クラウド型電子カルテ「エムスリーデジカル」を提供しています。電子カルテ単体・レセコン単体・一体型いずれも提供可能です。5,000施設以上の導入実績、100以上のサービス・機器と連携実績があり、利用環境に合わせてご提案できます。

カルテ単体では初期費用無料、月額11,800円(税抜)から利用開始できます。デジカルは1人でも簡単に導入でき、サポート体制も万全です。無料体験も可能ですので、お気軽にご相談ください。

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