クリニックの集患に効果的な施策とは?具体的な方法と成功させるコツ
2024年1月24日
病院やクリニックが継続的な経営をするためには、集患対策が必要不可欠です。とはいえ「どのような対策を行えば良いのか分からない」「具体的な施策を知りたい」という方は多いのではないでしょうか。
この記事では、集患と増患の違いや、クリニックの集患に効果的な施策・成功させるためのコツを解説します。自院に来院する患者を増やし、安定したクリニック経営を行いたい方は、ぜひ参考にしてください。
集患とは
集患とは、患者を集めることを指します。病院やクリニックが密集しているエリアで開業する場合、集患対策を行わなければなかなか患者は集まりません。
病院やクリニックが継続的な経営をするためには、集患対策が必要不可欠です。医療機関や医師は、自院に来院する患者を増やすためにさまざまな取り組みを行う必要があります。
集患と増患の違い
患者を集める「集患」と似た言葉に「増患」があります。増患とは、患者を増やすことを指します。患者が来院してもリピートしてもらえなければ、安定した経営にはつながりません。
病院やクリニックでは、新規の患者を増やすだけでなく、既存の患者のリピート率を上げることも重要です。
集患の重要性
集患が重要とされる理由として、主に以下の点が挙げられます。
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経済的な安定
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専門性の向上
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地域の医療ニーズへの貢献
患者数の増加は、病院やクリニックの収益に直結します。集患対策を行うことで患者数が増えれば、医療機関の経済的な安定につながり、設備投資やスタッフの雇用・育成にも貢献できます。
また、病院やクリニックの診療科目に合った患者を集めることで、様々な患者の診療機会が増え、結果として、自院が得意とする専門性の向上や、他の医療機関との差別化も期待できるでしょう。
さらに、患者を増やすことで、病院やクリニックはより多くの医療ニーズに対応する必要が出てくると想定されます。必要とされる医療を提供すれば、地域の医療ニーズへの貢献にもつながるでしょう。
クリニックの集患に効果的なオンライン施策
具体的なクリニックの集患対策には、主にオンライン施策とオフライン施策があります。ここでは、オンライン施策として、以下の3つが挙げられます。
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ホームページを充実させる
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SNSを活用する
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Web広告を活用する
それぞれ見ていきましょう。
ホームページを充実させる
集患のために、まずは自院のホームページを充実させることが必要不可欠です。近隣の病院やクリニックを検索し、ホームページ上で情報を確認する患者は少なくないでしょう。インターネット上で検索してもホームページが見つからなければ、他院へ足を運んでしまうことも考えられます。
自院のホームページがあれば、患者は簡単に情報を入手できるだけでなく、どのような環境で治療を受けられるのか、自分が必要とする医療を提供してもらえるかの判断材料になります。
医師の専門性や診療科目などの基本情報、診療時間やアクセスの良さ、施設や設備の充実度などを基準にして受診を決める人など、患者によって求める情報はさまざまです。患者が来院前に知りたいと想定される情報を盛り込み、ホームページを充実させましょう。
ただし、ホームページを充実させるだけでなく、患者がホームページにアクセスしてくれるための「SEO対策」も必要です。SEO(検索エンジン最適化)とは、Googleなど検索エンジンで検索した際、検索結果の上位にページを表示させるための施策のことです。SEO対策にはある程度知識を必要とするため、専門業者へ委託するのも1つの方法だといえるでしょう。
SNSを活用する
近年、情報収集のために、検索エンジンだけでなくSNSを利用する人は少なくありません。SNSには、X(旧Twitter)・Facebook・Instagram・LINEなどがあります。
総務省の調査によると、LINEの利用率は10代から50代で90%を超え、全世代で増加傾向となっています。Xは全年代で横ばい、Instagramは全年代で増加し、LINEに次ぐ利用率との結果になっています。
そのため、病院やクリニックの情報発信にSNSを活用すれば、多くの人の目に留まりやすくなります。SNSのアカウントプロフィールに自院のホームページのリンクを貼っておけば、集患や増患につながる可能性が高まるでしょう。
出典: 総務省|令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書
Web広告を活用する
ホームページやSNSからのアクセスが見込めない場合、Web広告の運用も選択肢の1つです。Web広告の主な種類は、以下のようなものがあります。
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リスティング広告
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ディスプレイ広告
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アフィリエイト広告
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SNS広告
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メール広告 など
例えばリスティング広告は、特定のキーワードで検索された場合、主に検索エンジンの検索結果に表示される広告のことで、URLをクリックされるたびに広告費が発生します。自院の認知拡大やブランディングを目的とする場合、XやInstagramなどのタイムラインやストーリーズで配信されるSNS広告も向いています。
ただし、オンライン広告にはガイドラインが設けられているため、導入する際には注意が必要です。また、運用には知識や効果測定のための時間などがかかるため、広告代理店に依頼するのも1つの手段だといえるでしょう。
Web広告はそれぞれ特徴が異なるため、自院の目的に適したものを選ぶことが大切です。
クリニックの集患に効果的なオフライン施策
クリニックの習慣に効果的なオフライン施策は、主に以下の5つが挙げられます。
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看板を設置する
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街頭広告を活用する
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チラシを配る
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内覧会を開催する
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イベントを開催する
それぞれ解説します。
看板を設置する
オフラインの集患対策として、看板の設置が挙げられます。看板を設置する場所は、人の目に留まりやすい場所が良いでしょう。
また、看板広告の対象者が多く集まる場所が理想的です。具体的には、交差点や繁華街、商店街などの電柱や建物の壁、窓などが挙げられます。競合の病院やクリニックの看板とは異なる場所に設置したり、自院の看板が目立つよう工夫することが大切です。
街頭広告を活用する
さまざまな街頭広告も集患対策として活用できます。
駅のホームやバスターミナル・車内広告などを活用すると、周辺エリアの不特定多数の人へ向けて情報を伝えられます。また、駅ホームからでも目立つような大型看板を駅構内や建物などに設置すれば、認知度拡大に効果的です。
街頭広告や看板広告は、看板の形態・大きさなどによって費用が異なります。周辺エリアのターゲット層を見極めて、自院のアピール内容に適した形態やエリアを検討しましょう。
チラシを配る
周辺エリアへのチラシ配布も、地域住民の集患につながります。特定のエリアに限定せず、少し距離のある地域にも配ることで、認知向上も期待できるでしょう。
シンプルな取り組みなので、費用も比較的安く抑えられます。ただし、デザイン制作や印刷などにある程度の期間がかかるため、スケジュール管理が必要です。
内覧会を開催する
クリニックの開業を予定している場合、内覧会を開催するのも集患対策として有効です。内覧会は、開業前に地域の人々に自院を知ってもらう良い機会となります。
また、自院の理念や診療方針などを把握してもらえるだけでなく、医師をはじめとするスタッフの雰囲気も知ってもらう機会でもあり、信頼性向上にも効果的です。
イベントを開催する
院内でイベントを開催するのも集患対策として効果的です。具体的なイベントとして、自院の診療科目に関連する講演会などはもちろん、健康診断や生活習慣病予防のための講演会なども、地域住民の評判向上にも役立つでしょう。
また、産婦人科での子育て支援イベントなどは、いますぐ治療を必要としていない子どもや親の交流の場としても活用できます。クリニックのスタッフと直接交流をもつことで、気軽に足を運んでもらいやすくなる可能性が高くなるでしょう。
クリニックの集患を成功させるためのコツ
クリニックの集患を成功させるためのコツとして、主に以下の3つがあります。
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自院ならではの強みをアピールする
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質の高い医療を提供する
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オンラインで完結する体制を構築する
それぞれ解説します。
自院ならではの強みをアピールする
クリニックの集患を成功させるためには、まずは自院ならではの強みを明確にし、アピールすることが大切です。特に競合が多い場合、他院の理念や診療方針、特徴などをしっかりリサーチし、差別化を図る必要があります。
例えば、他院との休診日の違いや診療時間の長さなど、利便性をアピールするのも1つの方法です。他院にはない医療サービスを提供していることがあれば、明確に伝えるのも効果的です。
質の高い医療を提供する
クリニックの集患のためには、地域住民の良い口コミを広げることも重要な要素の1つとなります。
実際にクリニックを受診し、適切な治療や医療サービスを提供してもらえた患者が「あの病院はよかった」「丁寧に対応してもらえた」などと知人に伝えたり、紹介したりするケースは少なくありません。
また、受診するクリニックをインターネットやスマートフォンで検索し、事前に口コミや評判をチェックする人もいるでしょう。
集患・増患対策も大切ですが、常日頃から真摯な態度で対応したり、質の高い医療を提供したりすることが重要です。
オンラインで完結する体制を構築する
近年、コロナウイルス感染症による規制緩和により、オンライン診療を導入しているクリニックは少なくないでしょう。医療DX推進によって、ネット予約システムや電子処方箋の導入も広まりつつあります。
オンラインで完結する診療体制を構築すると、患者は受診や薬の受け取りに費やす移動時間や待ち時間が短縮されるだけでなく、体力的な負担も軽減できます。
その結果として、患者満足度の向上につながり、集患だけでなく増患も期待できるでしょう。
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まとめ
集患のための取り組みは、病院やクリニックの継続的な経営のために必要不可欠です。
集患のための施策にはオンライン・オフラインなどさまざまなものがあります。自院の方針や地域の特性に合わせ、集患対策を検討しましょう。
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