医療DXとは?基本的な考え方や主な取り組み、メリット・デメリットを解説 / エムスリーデジカル株式会社

医療DXとは?基本的な考え方や主な取り組み、メリット・デメリットを解説

2024年1月24日

医療DXとは?基本的な考え方や主な取り組み、メリット・デメリットを解説

医療DXとは、医療分野におけるデジタル技術の活用によって、社会や生活を変革することを指します。政府は、医療現場におけるDXを推進しており、2022年5月に「医療DX令和ビジョン2030」の提言を発表しました。

といっても、医療DXとはどういったものなのか、具体的にどのような取り組みが進められているのか、よく分からない方は多いのではないでしょうか。

この記事では、医療DXの概要や政府の取り組み、メリット・デメリットを解説します。

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目次

医療DXとは

医療DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、医療分野においてデジタル技術を活用し、質の高い医療と介護の実現を目的として社会や生活の形を変えていくことを指します。

医療DXの主な取り組みは、主に以下の通りです。

  • オンライン予約/問診

  • オンライン診療

  • ペーパーレス化

  • 電子カルテ導入

  • ビッグデータ活用

  • 医療現場の業務効率化

  • BCPの強化

医療DXによって、国民のさらなる健康増進や、切れ目のない質の高い医療・介護の効率的な提供につながることなどを目指しています。

医療DXが推進されるようになった背景

医療DXが推進されるようになった背景には、主に以下の3つが挙げられます。

  • 少子高齢化

  • 医療従事者不足

  • 新型コロナウイルス感染症の流行

日本では少子高齢化が進んでおり、将来世代が安心して暮らせるようにすることが急務だとされています。

また、労働人口の減少により医療従事者の不足も見込まれ、国民の健康増進や質の高い医療提供に向け、医療DXの取り組みが進められるようになりました。

さらに、新型コロナウイルス感染症の影響により、平常時からのデータ収集の迅速化や収集範囲の拡充などにより、次の感染症危機に迅速に対応できる体制の構築が推進されています。

基本的な考え方

政府は、医療DXの推進によって、2030年度を目処に、以下5点の実現を目指しています。

  1. 国民のさらなる健康増進

  2. 切れ目なく質の高い医療等の効率的な提供

  3. 医療機関等の業務効率化

  4. システム人材等の有効活用

  5. 医療情報の二次利用の環境整備

出典: 厚生労働省|医療DXについて

医療DX令和ビジョン2030とは

2022年5月、自由民主党政務調査会によって「医療DX令和ビジョン2030」の提言が発表されました。

この提言では、日本の医療分野のあり方を根本から解決するため、以下3つの取り組みを同時並行で進める、と明言されています。

  1. 「全国医療情報プラットフォーム」の創設

  2. 電子カルテ情報の標準化(全医療機関への普及)

  3. 診療報酬改定DX

政府は提言の中で、2030年までに上記の取り組みが完成した姿になっていること、電子カルテの普及率100%の目標を掲げています。

出典: 自由民主党政務調査会|「医療DX令和ビジョン2030」の提言

以下、3つの取り組みについて詳しく見ていきましょう。

全国医療情報プラットフォームの構築

医療DXの取り組みの1つとして、オンライン資格確認システムのネットワークを拡充し、患者・医療機関・介護事業者・自治体が医療情報を共有・交換できるような「全国医療情報プラットフォームの構築」が進められています。

オンライン資格確認とは、マイナンバーカードを活用し、保険資格の確認をオンラインでできる仕組みです。2023年4月から、保険医療機関と保険薬局において、オンライン資格確認の導入が原則義務化されました。

全国医療情報プラットフォームでは、現在個別に保存・管理されている以下に関する情報を集約できます。

  • レセプト

  • 特定健診等

  • 予防接種

  • 電子処方箋

  • 自治体検診

  • 電子カルテなど

また、患者自身も情報にアクセスでき、健康管理に活用可能です。2024年度中の電子処方箋の普及とともに、電子カルテ情報共有サービスを構築し、効率的かつ、医療や介護の質向上が期待されています。

電子カルテ情報の標準化

電子カルテはベンダーごとに異なる情報の出入力方式が採用されているため、情報共有が困難という課題があります。

そこで、医療機関同士でのスムーズなデータ交換や共有を推進するため、電子カルテ情報の標準規格化が進められています。

2023年3月に、まずは以下の3文書6情報について標準規格を決定し、透析情報および一部の感染症発生届、2024年度中には蘇生処置等の関連情報や歯科・看護等の領域における関連情報についても標準規格を定める予定です。

3文書
  • 診療情報提供書

  • 退院時サマリー

  • 健診結果報告書

6情報
  • 傷病名

  • アレルギー情報

  • 感染症情報

  • 薬剤禁忌情報

  • 検査情報(救急・生活習慣病)

  • 処方情報

出典: 厚生労働省|医療DXについて

また、すべての医療機関で情報共有ができるよう、2030年には電子カルテ普及率100%を目標としています。

とはいえ、電子カルテの普及率は2020年の時点で、一般病院57.2%、一般診療所では49.9%と目標にはほど遠い状況です。

出典: 厚生労働省|電子カルテシステム等の普及状況の推移

そこで政府は、電子カルテ未導入の小規模な医療機関に向けて、標準規格に準拠したクラウドベースの電子カルテ(標準型電子カルテ)の開発も検討しています。

関連記事: 【2023年最新】電子カルテの普及率|普及が進まない理由・導入する3つのメリット

診療報酬改定DX

医療DXの推進により、診療報酬改定にかかわる医療機関の作業・費用負担を最小限にすることを目指しています。

ベンダーや医療機関では、診療報酬の改定が行われるたびにソフトウェアの改修が必要となります。そのため、診療報酬に関わるすべての人員に大きな業務負荷が生じているのが現状です。

診療報酬改定DXでは、最終ゴールとして以下の2点が掲げられています。

  • 共通のマスタ・コードおよび共通算定モジュールを提供しつつ、全国医療情報プラットフォームと連携

  • 中小病院・診療所等においても負担が極小化できるよう、標準型レセプトコンピューターの提供も検討

出典: 厚生労働省|医療DXについて

診療報酬改定DXにより、医療機関やベンダーの作業を効率化でき、システムエンジニアの有効活用やコスト削減が期待されています。

医療DXのメリット

医療DXのメリットは、主に以下の3点です。

  • 質の高い医療の効率的な提供

  • 医療機関等の業務効率化

  • 患者の通院負担の軽減

それぞれ解説します。

質の高い医療の効率的な提供

医療DXの推進によって、情報のデジタル化と共有が可能となり、より患者に必要とされる医療の提供につながります。

これまで医療機関や介護施設などで保管していた個々の情報をビッグデータとして活用できるため、必要な情報の見落とし防止につながり、結果として医療・介護の質が高まります。

オンライン上で事前予約や問診などの書類作成もできるため、効率的な医療提供が可能です。

医療機関等の業務効率化

医療DXによって、医療現場では業務効率化につながります。

クラウド型電子カルテを導入することで、これまでの診療情報や薬の服用歴、検査結果などのデータが一元管理できます。レセコンと連携すれば、医師だけでなく医療事務スタッフの業務効率化にもつながるでしょう。

また、ICTを活用したオンライン診療であれば、遠隔地の患者の通院負担を軽減でき、医療機関側では感染リスクの削減にもなります。また、オンライン上で予約、問診、診察、処方、会計まで一貫して行えるため、スタッフの業務負担が軽減できます。

例えば弊社が提供する「デジスマ診療」では、以下6つの機能を集約・ワンストップ化することで、クリニックの業務効率化・シームレスな診療体験が実現可能です。

  • Web予約

  • 自動受付

  • Web問診

  • 電子カルテ連携

  • オンライン決済

  • 次回予約促進

ビデオ通話のオプションによって、オンライン診療や服薬指導などにも活用できます。オンライン資格確認との併用運用も可能なため、院内のDX化を検討されている方は、お気軽に資料をダウンロードしてください。

デジスマ診療

患者の通院負担の軽減

医療DXによって、患者の通院負担の軽減にもつながります。

通院の予約や問診・会計などをオンライン上で行えると、患者の待ち時間が短縮できます。

オンライン診療であれば、通院のための交通費も必要ありません。遠隔地に住んでいる人でもアクセスしやすくなり、医療格差の是正にも役立ちます。

在宅療養中や施設に入居している人の通院付き添いなどの負担も軽減でき、利便性の向上にもつながるでしょう。

医療DXのデメリット

医療DXのデメリットは、以下の2つです。

  • デジタルツール導入の費用がかかる

  • ITリテラシーを高める必要性がある

それぞれ解説します。

デジタルツール導入の費用がかかる

医療DXの取り組みにおいて、電子カルテなどのデジタルツール導入の費用負担がかかります。

政府は電子カルテ未導入の小規模な医療機関の負担軽減のため、標準型電子カルテの開発やレセコンの提供を検討しています。

しかし、自院に適した機能を有する電子カルテを導入する場合は、導入費用や初期費用の負担は避けられないでしょう。

ITリテラシーを高める必要性がある

医療・介護の現場にデジタルツールを導入したり活用したりするには、医療従事者のITリテラシーを高めなければなりません。

デジタルツールを導入すると、トラブル発生時の対応、システムのアップグレード、メンテナンス作業なども必要です。

医療機関では、専門的な知識やスキルが十分でない医療従事者も少なくないため、デジタルツールに精通した人材の採用・育成や、外注化も必要となるケースがあるでしょう。

クラウド型電子カルテならエムスリーデジカル

オンライン資格確認の義務化や電子カルテ情報共有の構築などに伴い、レセコン導入やクラウド化を検討されている方は、弊社エムスリーデジカル株式会社の製品も選択肢の1つとして活用できます。

弊社では、クラウド型電子カルテ「エムスリーデジカル」を提供しています。電子カルテレセコン一体型、ORCA連動型に対応しており、レセコン単体、電子カルテ単体でのご提供も可能です。レセコン単体では初期費用無料、月額14,800円(税抜)からコストを抑えて利用開始できます。オプションで既存のレセコンからのデータ移行も可能です。無料体験も可能なので、お気軽にお問い合わせください。

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まとめ

医療分野におけるデジタル技術の活用によって、社会や生活を変革する医療DXの推進によって、効率的かつ、医療や介護の質向上が期待されています。

全国医療情報プラットフォームの構築、診療報酬改定DX、電子カルテ情報の標準化に向けて、自院の課題解決につながる製品を取り入れてみてはいかがでしょうか。

弊社では、クラウド型電子カルテ「エムスリーデジカル」を提供しています。電子カルテ単体・レセコン単体・一体型いずれも提供可能です。5,000施設以上の導入実績、100以上のサービス・機器と連携実績があり、利用環境に合わせてご提案できます。

レセコン単体では初期費用無料、月額14,800円(税抜)から利用が開始でき、オプションで既存レセコンからのデータ移行も可能です。サポート体制も万全ですので、お気軽にご相談ください。

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